サプリメントの基本(5)(2004年8月)

08/01/2004
by Elders International

カルシウムのお話

骨の健康にカルシウム、でカルシウムは牛乳から…これでいいの?
今月はミネラルの中でも代表格であるカルシウムについて少し触れてみましょう。
老若男女問わず、最近急増している骨粗鬆症予防として、あるいは「育ち盛りの子供達に…」を謳い文句に牛乳販売業者と、給食指導によって牛乳からのカルシウム補給がいかに大切かが寝言のようにつぶやかれてきました。

その効果絶大で知らず知らずのうちに「カルシウムと言えば牛乳(乳製品)」という固定観念が植え付けられてしまいました。以前、現在市場に出回っている牛乳の弊害を本欄で説明したことがありますが、本来、全く自然に育てられた(完全な有機環境で育てられた)乳牛からのしぼりたて牛乳は実に優れた栄養源であることは確かです。ところが乳牛の飼育環境(抗生物質の使用、成長ホルモンの使用等々)、高温殺菌、低脂肪牛乳化などの加工処理で、我々の手元に届く頃には牛乳の栄養素はかなり失われているばかりか、消化不可能な、何とも不思議な飲み物化しているばかりか、乳ガンの原因となる物質が含まれていたり、乳幼児では中耳炎の慢性化あるいは自閉症の症状が進行するという研究結果も出ている、とジョセフ・マーコラ博士はじめ多くの専門家は唱えています。

全事実が明らかにされている訳ではない
人類学的にみても、人間が牛乳を飲み始めたのはごく最近のこと。乳製品を口にしていなかった1200年前の人体の解剖結果、現代人よりも17%も骨密度が高いことが明らかにされました。当時、彼らのカルシウム源はほとんどが野生に生息する野菜類からでした。こうした野生の野菜類は畑で栽培された野菜よりも何と4倍ものカルシウムを含むことが明らかになっています。しかし、このような古代の人類が食べていた野生の植物類を同じ状況で入手することは難しいばかりか、実際にはこういった植物以外にも彼らの生活形態が現代人とはかけ離れたものであることなど、我々栄養学の研究者たちの間でも事実関係がすべて解明されている訳ではない、ということも念頭においてください。ただし、平均寿命の伸びや身長などの骨格が大きくなって来たという数字だけを成果にかかげる近代医学だけが「正論」であるように考えるのはどうかと思いませんか?寿命は伸びても、痴呆症になったり、骨粗鬆症になったり、体格が良くなっても、生活習慣病であるとか、アレルギー症が増加していることも事実なのですから、むやみに極論に惑わされることはありませんが、カルシウムをとりたいから牛乳を飲む、という「正論」とされるものの陰にある様々な事実を見逃さない、そういう眼を養っていただきたいと願うばかりです。

すべてのカルシウム・サプリメントは平等に作られて…いない!
一般に簡単に入手可能なカルシウム・サプリメントには大別するとcalcium carbonate 、calcium citrate 、calcium citrate/malate (CCM) 、coral calcium などがあります。あまり知られていませんが、吸収率が高い勝れモノのカルシウムにアミノ酸キーレートのcalcium bisglycinate というのもあります。Coral calcium については主要成分がcalcium carbonate でありながら吸収率はダントツ優れている、という研究結果もあります。

低クオリティーのcalcium carbonateサプリメントの場合、胃の中で分解されず、未吸収のまま排泄されてしまいます。また、カルシウム分解に必要となる胃の中の胃酸は年齢と共に減少してきますので、高齢の場合はcalcium citrate またはCCM の両者は胃酸の量が少なくても吸収率がよいので、そちらが望ましいでしょう。ただし、副甲状腺亢進症などの異常がある場合はカルシウムサプリメントの飲用は避けるべきです。

カルシウムだけじゃだめなんです
以上のようなカルシウムサプリメントを飲用なさる場合は特にビタミンDとマグネシウムの摂取をお勧めします。ビタミンDはカルシウムの吸収を良くしますし、体内にカルシウムだけが入るとマグネシウム不足を引き起こし、かえって骨粗鬆症になりやすいとされています。ちなみにカルシウムとマグネシウムの理想比率は2対1とされています。また、体内のカルシウムは実に99%が骨と歯に蓄えられています。運動をすることで、このカルシウムが効率的に使われ、骨を丈夫にしますから、サプリメントだけ飲めばいい、はカルシウムの場合にも通用しません。

あなたのカルシウムサプリメント、大丈夫かな?
最後にあなたが今お飲みになっているカルシウムサプリメントがちゃんと吸収されているかを簡単にテストする方法をお教えしましょう。成分はそこそこでも、製造過程に問題があったりすると分解、吸収されにくい場合があります。市販の白ワインビネガー(酸度が胃酸に近い)をコップ一杯注ぎ、その中にカルシウムピルを入れ、時々かき混ぜながら放置すること30分〜1時間以内で溶解しない場合は、問題があるとお考えください。

コメント

投稿はありません

レビューを書く