ブッシュ政治の八年に及ぶ狂宴が終ろうとしている今、全く通常の視点を転換してみよう。昨年の12月号に「時は鳩のように飛ぶ」というフランスの諺をテーマにして本年は予想もしなかった激変の年になると書いた。Kzooの番組でも補足的に解説して、その激変はアメリカ資本主義の根本を揺がすほどのものへと連鎖的に及ぶと申し上げた。日本は安全で大した影響はないだろうなどという音痴が総理大臣や経済閣僚を何代も続けている。それを何の疑念も抱かずに支持している国民も所詮助からない。このどうにも助からない国民代表は、例えば、宇宙空間を周遊して喜んでいる日本の飛行士だ。乗せて貰うのに1千億円もの切符代を払わされているのにも拘らずタダだと思って得意気にテレビに登場する始末だ。こんな不要な無駄金はどこにあるのか。入院中の重症老人を放り出してまでも不採算で閉鎖する公立病院が続出しているというのに。
日本の連日の報道を見るとやたらと「アメリカ発の世界金融危機」という文言を連発する。NHKが特にこういう言い方をする。「アメリカ発、アメリカ発」を言いたいらしい。
その真意は多分に政府自民党からの強い指令の下で、今日の恐慌が日本政府とりわけ自民党の失策と思われたら選挙を間近に控えて大変だという思惑がはっきり透けて見えるのだ。NHKは自民党の子会社にして貰うのがよい。国民も料金を支払わずに済む。
NHKはニュース報道でも不利な情報については「与党」というべきところをさもアナウンサーのミスを装ってわざと「野党」と読むなど、かなり悪辣(あくらつ)だ。しかし、この欄で以前にも指摘したのだがアメリカの金融混乱の一因は明らかに日本にもあったのだ。世界中に超低金利で殆んど無制限に金を貸出していた日本銀行の経営責任は、今日、例え誰の非難も浴びなくとも後日必ず責任の有無が問題とされる日が来るだろう。日本銀行などという「日本」を冠に戴いていることで、さも日本の中央銀行を装っているがその実体は殆んど謎なのだ。つまり偽装しているのだ。
誰の承認も得ずにこの金融危機には連日のように一兆円、二兆円ある日は、たった一日で四兆円もの巨額のドルを外国銀行へ放出している。「日銀は中立だ。独立機関だ。政治は介入しない。」などと都合のよいことを言って誤魔化しているが貸し出し先が潰れたらどうする気なのか。わずか一週間で三十兆円も勝手に国民の財産を潰れかねない外国銀行に貸してよいのか。聞けば日銀の45パーセントの株を所有するのはイギリスのユダヤ人金融王といわれるロスチャイルド銀行だという。日銀の連日のドル放出がまさかロスチャイルドの命令によるものではあるまいがもし、私の推測通りとすればこんな銀行を日本が抱える必要はない。アメリカのFRBだってほんとうは中央銀行でも何でもないのだ。FRBって何だ。大株主は誰なのか。誰も知らない。
9.11の同時多発テロ発生の1ヶ月前ニューヨークに滞在していて驚いた。滞在中はどこを歩いてもニューヨークの町はドンチャン騒ぎであった。街角は嬌声に溢れ、酒場やレストランは満員。ニューヨークばかりではなく、ボストンもシカゴもどこもがバブルで盛り上がっていた。そして今日、あの狂宴が終わって何万発もの花火は夜空に消え、やがて長い沈黙の闇がやってくる。これこそ金融恐慌よりも遥かに怖い。
ある機関の発表ではイラク人の死者は100万人に及ぶという。アメリカ人兵士も4千数百人が死んだ。生還した兵士もベトナム戦争のときと同じように数多くのATSDなど精神的ダメージを背負っていて社会復帰が危ぶまれる。アメリカが8年の酒とバラの日々を満喫して世界を我がもの顔で駆け回った狂宴の後には長い沈黙がやってくるだろう。そして、やがてそれは厖大な「疾病の時代」へと変わる。
つまり、狂宴で吸い続け、飲み続けたタバコや酒が肺ガンや胃ガンや肝ガンの波となってやってくるからだ。
ガンを含む病気は狂った生活や食べ物、思い込みによってできる。これに対応するには今までの常識だと思っていたことなどを根本的に変えなければいけないわけだ。これは自分でしか出来ない。医学では常識どおりということになる。特に連日のように報道されるように日本もアメリカも金、金のマネー第一の世の中が8年続き、食べ物の劣化は目を覆うばかりとなった。農薬やカビは朝メシ前。世界は殆んど『食品テロ』の現状だ。
バブルの8年間をいわば狂宴に明け暮れてきた人たちは突然の倒産に出合って身の廻り品を段ボール箱に詰めてマンハッタンを右往左往する姿がたくさん報道された。こうした人には言い方が酷かも知れないが「良かったねえ、おめでとう」とさえ言いたくなる。「酒池肉林」とはよく言ったものだが狂宴がもっと、もっと続いていれば決定的な疾病を抱え込んだかも知れなかったからだ。
人がよく私に尋ねる。「一体なぜ肉食はいけないのですか?」「酒がなぜいけないのですか?」と。そして、実はこんな疑問にまともに答えている本もないからこの際、言っておきたい。肉は、
①脂肪が高い
②蛋白質が多い(余分な蛋白質は病気のもとだ)
③ナトリウムが多い(肉はナトリウムが多すぎる、心臓病の原因)
④免疫の害(ダイオキシンやPCBなどの毒)
⑤ガンにつながる(アラキドン酸という名の発ガン物質、プロスタグランジンを含有)
⑥ホルモンと抗生物質を含む(疾病予防のため投薬)
⑦白血球や血中脂肪酸を上昇させ性ホルモンが肥大化、などだ。
肉ばかりではない、打ちよせる疾病の波を越えようとするなら、いわば 『食生活憲法』を守ることだ。決して難しいことではない。要するに
①食材はエネルギーを高める物を小量食べる。
②主食は精白、精製しない雑穀を混ぜる。
③無農薬野菜すべてオーガニックを選ぶ。
④肉類や乳製品は不要。魚介類は小量に。
⑤調味料は油断せず安全で完全なものを選ぶ。砂糖や塩は極力使わない。
先日、前立腺ガンのS氏から、食生活や必要なサプリメントの相談を受けたが、何回かのメールの往復でもPSAが改善しないので改めてすべての食事について洗い直したところ、毎晩1合程度の酒かビールを続けていた事が判明した。酒やタバコを続けている限り、どんな療法も効果がないことを教え、禁酒にこぎつけたS氏はみるみる好転したのだった。
なぜ酒は悪いのか。日本人は道徳的側面からのみ禁酒をすすめるが酒呑み人間の反抗をかうだけ。まず酒の事実を知るべきなのだ。酒の飲み過ぎ、一日5杯以上の人は必ずいつか口、のど、食道、腸、胃、肝臓ガンにかかる。何しろ統計上2人に1人の割合でガンになるのだから仕方がない。飲酒はアセトアルデヒドという毒が肝臓に貯まるからだ。また、いまどんな酒にも毒の添加物が混入している。アルコールのとり過ぎはビタミンEとグルタチオンという本来肝機能の解毒機能維持に必要なものを破壊する。
シカゴ大学のジョン・ベイラー博士の言葉を紹介しよう。『われわれはこれまで何兆円もの金をガン治療に注ぎこんできたが、すべて無効だった。今こそもっと真剣に『予防』を実行する時だ。』予防のためには、毎日の酒が止められない人のまずその量を減らさなければいけないし、必ず次の栄養を補給することが不可欠だ。セレにウム、ビタミンA,ビタミンC,E,B1、B2,B6,B12,葉酸、亜鉛、ビオチン、コリン、グルタチオン、中毒、解毒力のアミノ酸/メチオニン、メラトニンという解毒力、ガン予防力の抗酸化物質、ナイアシン、などである。
これらの栄養素のすべてはほんのいくつかのサプリメントで補給できる。M10-8 スペクトラム・スーパーバイタミンフォーミュラやM10-8 S.Sがそれである。今からでも遅くはないのだ。
ここで一つの提案を書き添えておく。前回は多くの人から『免疫ダンゴ』のお問合わせをいただいたが、今回は生理活性のための『野菜のゴッタ煮』である。『煮る』ことで単なる生野菜のサラダでは決して期待できない重要な化学反応が体内で起こることが期待できるからだ。この化学反応こそ『生理活性』パワーとなる。その素材は誰にでも手に入る。大根、大根の葉、ごぼう、しいたけ、オニオン、ガーリック、アスパラガス、ブロッコリー、キャベツ、カリフラワー、トマト、ポテト、にんじん、セロリ、大豆や豆類などだ。これらの何種類かを混ぜてゴッタ煮するだけ。調味料は極力使わない。できれば最低5〜6種類。毎日食べる。やがて体内で化学反応が起きて生理活性が増大するのだ。
石油、戦争、酒、グルメが8年続いた。喪失したモラルや不動産の暴走、狂った生活、間違った食べもの、毒まみれの食材から目を醒ます時が来た。