ビタミンDを忘れないでください…
ビタミン、と言えばとかくビタミンCばかりが注目を浴びがちで、それ以外のビタミンはあまり一般には知られていません。例えば、ビタミンD、馴染みのない人ならばその存在すらご存じないかもしれませんが、実は非常に重要で、もしかするとあなたの健康そのものの重要な鍵を握るかもしれない…というようなビタミンDに関する研究結果が次々と発表されているので、少し触れてみましょう。
先月でも話した骨の健康で忘れてはならないのは、骨の細胞はあなたが生まれた時から死ぬまでの間、絶えず合成再生を繰り返しており、だからこそ(こんなに重い)私たちの体重を支えていけるのです。そうです、骨も生きているのです。先月号ではカルシウムの話を説明しましたが、体内にあるカルシウムのほとんどが骨や歯に蓄積していることから、確かに骨/歯の健康には不可欠です。ただしビタミンDの助けがないとうまく吸収されず、また吸収された後にも骨の中に残留してくれません。つまり、どんなに優れた食品やサプリメントが口から入っても、ざるの間から流出するように、体に残ることなく、排出されるのと同じだということです。ただし、必要に応じて、場合によるとビタミンDは骨中のカルシウムを血液に出してしまうこともある上、ビタミンDの過剰摂取で血液中のカルシウム量も過剰になり、心臓疾患の原因になる可能性もあることをお忘れなく。ただし、こうしたビタミンDの代謝メカニズムはかなり複雑なものですから、あまり神経質にならなくてもいいいでしょう。目安として1日の摂取量は400IUという基準が設定されていますが、特定の症状改善を望む場合(高血圧、骨粗鬆症、癌予防など)は800IU位が望ましいという意見が主流です。大概はビタミンD不足ではあっても、過剰というケースはごく稀です。
どういう人がビタミンD不足になりやすいの?
アメリカでは成人の7人に1人はビタミンD不足と言われています。実際の数は特定できませんが、ビタミンD欠乏が進むと骨軟化症(その名の通り、骨が軟らかくなってしまう病気)にかかることがあります。成長期の子供から老年にわたってビタミンD不足は骨の異常を導きますから、「美白」も結構ですが、太陽の光(紫外線)をある程度うけないと体内で生成されるべきビタミンDが不足します(ビタミンDは皮膚が陽光に当たることで体内生成されることをご存知ですか?)から要注意。特に注意が必要な人たちなのが厳格にベジタリアン生活をしている人、皮膚の色の濃い人、アルコール中毒症患者、肝臓あるいは腎臓障害のある人(体内でのビタミンD形成はされても、それを活性化できない)などです。加齢と共に吸収機能が弱まったり、ビタミンDの肝臓代謝も減少することなどが高齢者間のビタミンD不足の理由でしょう。また、大気汚染のひどい地域に住む人たちは紫外線が届かないので、同様にビタミンD欠乏になりがちです。また、ある研究では、入院中の患者(65歳未満)全体の42%がビタミンD不足でした。
最近ではビタミンDの免疫や血液細胞形成に与える影響が注目されています。ビタミンDの摂取によって大腸内のポリープ形成が40%減少したという結果もあります。また、あくまでも試験管内での実験ですが、肺がん、乳ガン、大腸ガン、前立腺がん、膵臓がんのがん細胞増殖を阻止するという結果が出ています。ビタミンDは膵臓でのインシュリン製造を増やすことから、成人性糖尿病(タイプ2)にもよいとされています。また、最新の研究結果によると季節性うつ病(冬季にかかりやすいうつ病)にも効果をあげました。
それでは、最後にずばり、クイズです。強い骨を作るには?答えは( )内です。
1. 骨の形成を助ける飲み物はどれ?(a)
a. カフェイン入り茶
b. コーヒー
c. ハーブティー
d. 以上どれでもない
2. 骨密度を低くする生活習慣は?(b)
a. 食べ過ぎ
b. 喫煙
c. 適度な睡眠/休息をとらない
d. 以上すべて
3. どれが骨強化に最高のランチ?(b)
a. ウィートブレッドにとろけるチェダーチーズ
b. 豆腐いためとほうれん草ラップ
c. チーズバーガーとサラダ
d. フルーツサラダとカッテージチーズ
4. 骨密度を高める効果があるといわれるハーブは?(c)
a. ギンコ
b. ジンセン
c. ホーステイル
d. パッション・フラワー
5. 骨強化のためにはカルシウムとビタミンDの他にどのビタミンを取り入れるべき?(c)
a. ビタミンB
b. ビタミンC
c. ビタミンK
d. 全部
6. どのような運動が骨密度を高めるのに効果的?(d)
a. サイクリング
b. ハイキング
c. キックボクシング
d. ウェイト・トレーニング
7. カルシウム・サプリメントを飲む最良の方法は?(d)
a. 朝に全部飲む
b. 夜に全部飲む
c. 食事ごとに分けて食事と一緒に飲む
d. 上記のどれでもない
あなたの骨IQいかがでしたか?詳しい回答の説明については、来月号に引き続きとさせて頂きます。